落とし込みとは?落とし込むの意味、言い換え【ビジネス用語】

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男性

「落とし込む」というのはどういう意味ですか?

会議や書類などで頻出する言葉なのですが、意味が分かりません!

出典:Yahoo!知恵袋

新卒で社会人になって、ある日突然耳にする「落とし込む」という言葉。

ビジネスの世界では、このような英語由来のカタカナ語が当たり前のように使われています。

しかし、何の前触れもなくいきなり「落とし込む」と言われても、意味をしっかりと理解することは難しいですよね。
「落とし込む」という言葉が嫌いという人も多いようです。

そこで、当記事ではビジネス用語「落とし込む」の意味と使い方について徹底解説していきます。

最後まで読むことで、意外と知らない「落とし込む」の意味と使い方について押さえることができます。

「落とし込む」の意味とは?

「落とし込む」の意味とは?
女性

最近よく聞くコトバ。“落とし込む”ってなに?

出典:Yahoo!知恵袋

「落とし込む」という言葉には、大きく分けて3つの意味があります。

このうち、ビジネスの世界では③の「曖昧な考え・意見を具体的なかたちにまとめ上げる」という意味で使われます。

▽「落とし込む」の3つの意味

  1. 下に落として、中に当てはめる
  2. 他人を騙して、おとしいれる
  3. 曖昧な考え・意見を具体的なかたちにまとめ上げる(=発想・アイデアを具体的な手順に反映させる)

「落とし込む」という言葉は、「落とす」と「込む」の2つの言葉に分けることができます。

「落とす」という言葉には、「意見や考えを完成形に近づける」という意味があります。

例えば、「企画に落とす」というかたちで使われる場合には、「抽象的な考えや意見を実現可能なレベルまで持っていく」という意味になります。

その他、「資料に落とす」というかたちで使われた場合には、「バラバラな情報をわかりやすい資料として完成させる」という意味で捉えることができます。

これに対して、「込む」という言葉には「とことんやり抜く」という意味あります。

そのため、「落とし込む=落とす+込む」は「ある物事を完成形まで持っていくのにとことん取り組む」という意味であると解釈していいでしょう。

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2023年8月19日

「落とし込む」の正しい使い方を例文で解説

落とし込む 使い方 例文

多くの場合、「落とし込む」は「行き着かせる・反映させる・まとめ上げる」などのわかりやすい言葉に置き換えられます。

しかし、これらの言葉は微妙にニュアンスが違うため、具体的にどのような場面で使うべきなのか悩む人も少なくないはず。

そこで、ここからは下記の3つのシチュエーションを想定して、ビジネス用語「落とし込む」の正しい使い方を解説していきます。

  • 上司に「来週までにミーティングの内容を議事録に落とし込んでほしい」と言われたとき
  • 「プロジェクトの話が進んだので、そろそろ計画表に落とし込む段階だ!」と提案されたとき
  • 「あなたのアイデアを新規事業に落とし込んでほしい」と要望されたとき

①「まとめ上げる」という意味で使われる「落とし込む」

①「まとめ上げる」という意味で使われる「落とし込む」

落とし込むという言葉を、「議事録に落とし込む」「資料に落とし込む」といったかたちで聞いたことがある人も多いのではないでしょうか?

ビジネスの場で使われることが多い「落とし込む」ですが、最もわかりやすい解釈として「まとめ上げる」があります。

ここでは、上司とのミーティング後というシチュエーションを想定して、「まとめ上げる」という意味で使われる「落とし込む」について解説していきます 。

シチュエーション

上司/男性

来週までにミーティングの内容を議事録に『落とし込んでほしい』

部下/女性

落とし込む?どういう意味?

わかりやすい意味に変換

上司/男性

来週までにミーティングの内容を議事録に『まとめ上げてほしい』

部下/女性

承知しました。来週までに必ず議事録を完成させますね。

使い方の解説

落とし込む先が資料や議事録である場合、「まとめ上げる」という意味と捉えるのが適切です。

ミーティングで曖昧だった意見や考えを「資料や議事録に落とし込む」ことで、あとから見た人がわかりやすく会議の流れを把握することができます。

また、資料や議事録に落とし込む作業は、多くの場合新入社員の役目となります。

現在、新卒で上司のミーティングに付き合っている方は明日にでも「議事録に落とし込んでおいて」と言われる可能性があります。

そのため、「まとめ上げる」という意味の落とし込むについてしっかりと理解しておきましょう。

②「反映させる」という意味で使われる「落とし込む」

②「反映させる」という意味で使われる「落とし込む」

落とし込むの基本的な意味は「まとめ上げる」ですが、その他にも「反映させる」という意味で解釈することがあります。

「反映させる」という意味で「落とし込む」が使われる代表例として、「計画表に落とし込む」があります。

ここからは、どのような場面で「落とし込む」を「反映させる」と解釈するのかを解説していきます。

シチュエーション

上司/男性

プロジェクトの話が進んだので、そろそろ計画表に『落とし込む』段階だ!

部下/女性

落とし込む?いまいち、意味がわからない・・・。

わかりやすい意味に変換

上司/男性

プロジェクトの話が進んだので、そろそろ計画表に『反映させる』段階だ!

部下/女性

確かに、計画表に反映させて視覚的にわかりやすくした方が良さそうですね。

使い方の解説

抽象的で曖昧なものを資料や議事録に落とし込む場合と違い、計画表に落とし込む場合はある程度具体的なものをスケジュールとして可視化することになります。

その際は、「ゼロからまとめ上げる」という意味よりも「別の資料に反映させる」という解釈が適切です。

どちらもほとんど同じ意味ですが、「落とし込む」が使われる場面によって最適な解釈は変わってきます。

状況によって最適な解釈を行うことができれば、ビジネス上のコミュニケーション能力は文句なしといえるでしょう。

③「行き着かせる」という意味で使われる「落とし込む」

③「行き着かせる」という意味で使われる「落とし込む」

落とし込むは「完成形に持っていく」という意味の「落とす」という言葉が入っています。

そのため、多くの場合は議事録・計画表などの資料を完成させるときに使うのが効果的です。

しかし、一資料に止まらず、もっとスケーリングした対象に対しても「落とし込む」が使われることがあります。

代表的なのが、「新規事業」などの完成形に至るまでに長い道のりを必要とするものです。

ここでは、「行き着かせる」という意味で使われる「落とし込む」について解説していきます。

シチュエーション

上司/男性

あなたのアイデアを『新規事業に落とし込んでほしい』

部下/女性

落とし込む?えーと、どういう意味だ?

わかりやすい意味に変換

上司/男性

あなたのアイデアを『新規事業まで行き着かせてほしい』

部下/女性

承知しました!必ず、このアイデアをかたちにしてみせます!

使い方の解説

新規事業などのスケールが大きなものに対して「落とし込む」が使われる場合は、「行き着かせる」という解釈をするといいでしょう。

前述した通り、落とし込むは「落とす(完成させる)+込む(徹底的に)」にという成り立ちなので、大きな目標まで行き着かせるという意味で捉えることができます。

このようなかたちで「落とし込む」が使われることは滅多にありません。

そのため、もしあなたが「新規事業まで落とし込んでほしい」と言われたら、期待をかけられていることの表れとなります。

新卒のビジネスマンなら、一度は言われてみたいセリフですね。

「落とし込む」と似ている言葉・間違いやすい言葉

「落とし込む」と似ている言葉・間違いやすい言葉

「落とし込む」と似た言葉として「スケジューリングする」「プロセス化する」「プログラム化する」の3つがあります。

しかし、「落とし込む」とこれらの3つの言葉は全く別の意味で使われます。

ここからは、「落とし込む」と似ている言葉(類義語)・間違いやすい言葉についてまとめていきます。

「落とし込む」と「スケジューリングする」の違い

「落とし込む」と「スケジューリングする」の違い

「スケジューリングする」という言葉は、一言で言うと「予定を組む」という意味です。

落とし込むは「計画表に落とし込む」のような使われ方をするため意味を混同しがちですが、両者は全くの別物です。

「計画表に落とし込む」の「落とし込む」は、計画表という資料を作るという意味で使われます。

対して、「スケジューリングする」という言葉は、誰かと誰かの予定をうまくマッチングさせるという意味になります。

「落とし込む」と「プロセス化する」の違い

「落とし込む」と「プロセス化する」の違い

「落とし込む」と似た言葉として「プロセス化する」があります。

たしかに両者は関連性の高い言葉ではありますが、直接同義というわけではありません。

一般に、「プロセス化する」という言葉は、「ある目的の達成のための過程を明確にする」という意味で使われます。

つまり、「資料に落とし込む(=をまとめ上げる)」作業をする中で、完成させるまでの過程を明確にするのがプロセス化するということなのです。

「落とし込む」と「プログラム化する」の違い

「落とし込む」と「プログラム化する」の違い

「プロセス化する」と近い意味の言葉として「プログラム化する」がありますが、これについても「落とし込む」とは別の意味となります。

「プログラム化する」とは、わかりやすく言うと「同じ処理を自動的に行うシステムを作る」ということです。

落とし込むは「まとめ上げる」という意味こそ持ちますが、ゼロから何かを創作するという意味は持ちません。

そのため、「ゼロイチで創作活動を行う」というニュアンスがある「プログラム化する」とは、全く別の意味の言葉だということがわかります。

まとめ

まとめ

以上、当記事ではビジネス用語「落とし込む」の意味と使い方についてまとめていきました。

「落とし込む」は日本固有のビジネス用語として有名で、日本で働く外国人ビジネスマンが理解に苦しむ言葉でもあります。

そのため、外資系企業などのグローバルな環境に勤めている人には、なるべく使わないことをおすすめします。

「落とし込む」に限らず、どのような言葉も100%誤解が生まれないようなわかりやすい言葉で言い換える方が懸命です。

この記事を読んでまだ「落とし込む」の意味を正確に把握できなかった人は、明日からは「まとめ上げる・反映させる・行き着かせる」などに言い換えるといいでしょう。

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株式会社STORIO 代表取締役 中村彩織【現役転職サイト・転職エージェント】

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青山学院大学経済学部卒業後、株式会社キャリアデザインセンターに入社。IT業界、コンサルティングファーム、重機メーカー、飲食業界など、大手上場企業から中小ベンチャーまで200社以上の中途採用に携わる。その後、大手ITサービス企業の人事として年間数百名規模の人材採用に従事。2015年株式会社STORIO設立。キャリアコンサルタントとして転職支援を行うとともに、人事領域のプロフェッショナルとして人材採用支援、組織開発などのコンサルティングも行う。
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